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2020年10月21日水曜日

私の本棚45 - 方法序説

 最近読んだ哲学の本は

デカルト, 「方法序説」

有名な「我思う、ゆえに我あり。」の議論にしても、心臓は熱で膨張と収縮をする機械のようなものという理解にしても、かなりシンプルというか雑というか、いとをかしな感じですが、この時代の最先端なのでしょうね。

哲学する態度を知るには分かりやすい本だと思います。

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Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年9月16日水曜日

私の本棚41 - 西洋哲学史(野田)

 西洋哲学史の書籍の追加です。

野田又夫, 「西洋哲学史」

前記事の東京大学出版会の「西洋哲学史」が古代、中世、近世、現代をカバーしているのに対し、こちらは副題の「ルネサンスから現代まで」のとおり、近世と現代を扱っています。

東大出版のほうは文体が文学的というか抒情的というか仰々しいというか、読みにくさを感じることが多かったですが、こちらはそういうこともなく、すっきりと書かれていて読みやすいです。巻末には略年表があって哲学者、哲学書、人文・社会の流れを見られます。

私としては東大出版のよりこのちくま学芸文庫の西洋哲学史のほうがお薦めです。

さて、有斐閣から出ている岩崎武雄の西洋哲学史はどうなんだろう?


Bien cordialement,

Ermite Parfait


2020年8月29日土曜日

私の本棚39 - 確率論(熊谷)

 続いても確率論です。

熊谷隆, 「確率論」

内容は以下のとおりです。

第1章 確率論の基礎

第2章 いろいろな確率過程

第3章 電気回路とランダムウォーク

これまで紹介してきた3冊の中では一番コンパクトです。第1章の「確率論の基礎」は50ページ余りで終わって確率過程の話に入るので、基礎に時間をかけたくない方や、舟木、伊藤などの他書で基礎を学んだ方が応用を見てみるのに向いていると思います。

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Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年8月28日金曜日

私の本棚38 - 確率論(伊藤)

 続いても確率論の書籍です。

伊藤清, 「確率論」

内容は以下のとおりです。

第1章 有限試行

第2章 確率測度

第3章 確率論の基礎概念

第4章 独立確率変数の和

第5章 確率過程

カバー範囲は前述の舟木直久と似たような感じですが、こちらのほうがかなり細かいことまで書いてあります。確率論を本格的に勉強するのに本1冊で済ませたい場合には本書がベストでしょう。

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Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年8月27日木曜日

私の本棚37 - 確率論(舟木)

 続いては、

舟木直久, 「確率論」

内容は以下のとおりです。

1. 確率論を学ぶにあたって

2. 確率論の基礎概念

3. 条件つき確率と独立性

4. 大数の法則

5. 中心極限定理と少数の法則

6. マルチンゲール

7. マルコフ過程

確率論の本は後の記事にも書きますが、伊藤清、熊谷隆も持っています。それらの中では本書が基本的なことを一番丁寧に書かれているため、最初の一冊にはベストだと思います。

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Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年8月26日水曜日

私の本棚36 - 確率論の基礎概念

 確率論の書籍に入ります。まずは、

A.N. コルモゴロフ, 「確率論の基礎概念」

現在では確率論は測度論から入るのが当たり前ですが、この本が出版された当時は画期的だったようですね。

基礎概念を定式化して大数の法則までを書いているので応用的な話はありませんが、すっきりと綺麗にまとまっているので良いです。

現在出版されているのはちくま学芸文庫版です。東京図書版に少し追加されている内容があるようです。


Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年8月22日土曜日

私の本棚32 - 多変数解析関数論

続いては 多変数函数論の書籍に移ります。

野口潤次郎「多変数解析関数論」

内容は以下のとおりです。

1. 正則関数

2. 岡の第1連接定理

3. 層のコホモロジー

4. 正則凸領域と岡-カルタンの基本定理

5. 正則領域

6. 解析的集合と複素空間

7. 擬凸領域と岡の定理

8. 連接層コホモロジーと小平の埋め込み定理

この本の副題が「学部生へおくる岡の連接定理」とあるように、岡潔を前面に出している点で他書とはアプローチが違っているように思います。本文の後に書かれている「連接性について」と「余録」も興味深いです。

現在販売されているのは第2版です。


Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年8月21日金曜日

私の本棚31 - 超函数の理論

 続いては、

L. シュワルツ「超函数の理論」

L. Schwartzの"Théorie des Distributions"の日本語訳で、内容は以下のとおりです。

第1章: 超函数の定義と一般的性質

第2章: 超函数の微分法

第3章: 超函数の位相空間、超函数の構造

第4章: 超函数のテンソル積

第5章: 超函数の乗法

第6章: 合成積

第7章: フーリエ変換

第8章: ラプラス変換

第9章: 多様体上のカレント

超函数(Distribution)について理論だけではなく背景や応用なども丁寧に書かれているのでとても参考になります。

現在はオンデマンド版が販売されているようです。


Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年8月4日火曜日

私の本棚24 - 函数解析の基礎

函数解析の書籍の紹介です。

コルモゴロフ, フォミーン「函数解析の基礎」


本書の構成は下記のとおりです。

[上巻]
第1章 集合論の基礎
第2章 距離空間と位相空間
第3章 ノルム空間と位相線形空間
第4章 線形汎函数と線形作用素
第5章 測度論
[下巻]
第6章 Lebesgue不定積分, 微分論
第7章 可積分函数の空間
第8章 三角級数, Fourier変換
第9章 線形積分方程式
第10章 線形空間における微分法の基礎
補遺 Banach環

集合と位相、測度論・積分論などは後の参照目的に概要を羅列しているのではなく、丁寧に説明しているのでその分野の学習にも役立つと思います。それらを利用して函数解析の基礎的な部分を理解することができます。

物理学書ではランダウ、リフシッツ、数学書ではアーノルドなどもそうですが、ロシア系の学者の特徴なのでしょうか、物事の本質、意味を理解させようとする教育的な配慮は本書でも強く感じます。定義-定理-証明・・・が延々と続く本とは違って読んでいて飽きません。

とてもお薦めの一冊、というか二冊です。

現在出版されているのは下記のオンデマンド版のようです。




本書を読んでもう少し高度な本を読みたい場合は、W. Rudin
Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年7月29日水曜日

私の本棚23 - 量子力学

次は量子力学です。

砂川重信「量子力学」


先に挙げた「理論電磁気学」と同じ著者によるものです。

こちらも内容がしっかりしていて教育的配慮もされていていい本ですが、「理論電磁気学」に比べてしまうと「これだけ読めばいい」感は薄れるかもしれません。量子力学については後で挙げる数々の本がそれぞれ素晴らしいためでもあります。

カバーしている内容は量子力学の基礎理論から1粒子問題、角運動量とスピン、摂動論、多粒子系、散乱、量子電磁気学です。

内容は高度でも説明は丁寧なので、この本も時間をかけてじっくり読めばしっかりと理解できると思います。

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Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年7月28日火曜日

私の本棚22 - 力学・場の理論

続いてもランダウ・リフシッツです。

ランダウ,リフシッツ「力学・場の理論」


本書はランダウ・リフシッツの物理学小教程というものの1冊で、前に挙げたランダウ・リフシッツの理論物理学教程の

私の本棚12 - 力学
私の本棚21 - 場の古典論

を抜粋してコンパクトにまとめたようなものになります。

「力学」、「場の古典論」と大きく異なるのは本書では一般相対性理論をカバーしていないことです。それ以外は章立てが異なったり、同じ章でも省かれている内容があったりしますが、大方同じものと考えてよいかと思います。それなので、文庫本とは言っても読むのが簡単な本ではありません。

値段やサイズはお手頃なので、1冊持っておいて損はないかと思います。


Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年7月27日月曜日

私の本棚21 - 場の古典論

物理学書の整理に戻って、次は、

ランダウ, リフシッツ「場の古典論」


本書は有名なランダウ・リフシッツの理論物理学教程の1冊で、電気力学から相対論的宇宙論までを電磁場、重力場という場の観点からカバーしている、かなり内容は高度なものです。

電磁気学を学ぶなら先述の砂川重信「理論電磁気学」のほうが良さそうですし、相対性理論も他にいろいろ良書があるので本書でなければならないこともないでしょうが、両方を場として一貫して理論展開しているのが本書の特徴だと思います。

それなので、電磁気学と相対性理論を他の良書で学んだ後に本書で再度見直すという使い方がいいのかもしれません。


Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年7月26日日曜日

私の本棚20 - 理論電磁気学

続いては、

砂川重信「理論電磁気学」


Maxwellの方程式から入っていき、特殊相対性理論までカバーしていて内容的には高度なのかもしれませんが、私が数学専攻だったためか、きっちり書かれている本書には難解という印象はなく、むしろ時間をかけて読めばよく分かる本だと感じます。内容だけではなく教育的な面からも名著だと思います。

タイトルには「理論」とありますが、物質の磁性、準定常電流などの記述もあり、後述するランダウ・リフシッツ「場の古典論」に比べると工学方面への応用にも向いているのではないかと思います。

これさえあればいいかな、ということで私の持っている書籍で「電磁気学」を銘打ってあるものはこれだけです。

上記は第2版ですが、現在は第3版が出ています。

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Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年7月25日土曜日

私の本棚19 - 複素解析

続いても複素解析の書籍です。

高橋礼司「複素解析」


この著者は先述のカルタンの「複素函数論」の訳者でもあります。

本書は複素数の話から入って基本を一通り解説していますが、Ahlforsのように複素解析を初めて学ぶ人にも分かりやすいという本ではないかもしれません。ですが、一度出てきたコーシーの積分定理をホモトピー、ホモロジーの観点から見たり、楕円函数、\(\Gamma\)函数、\(\zeta\)函数に紙数を割いていたりして、複素解析をある程度理解していると面白く読めると思います。

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Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年7月23日木曜日

私の本棚17 - Complex Analysis

複素解析の書籍の整理に移ります。

L.V. Ahlfors, Complex Analysis


この本は複素数の定義などの基本的なところから入り、1変数の複素解析を一通り解説しています。説明は丁寧になされているので、ギャップを感じることなく他書を参照する必要もなく読み進められる良い本です。特別に好みなどがなければ複素解析はこの本で決まりという気がします。

英語版の新品の販売が見当たらないので日本語訳を挙げておきます。

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複素解析 [ ラールス・ヴァレリアン・アールフォルス ]
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Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年7月22日水曜日

私の本棚16 - 微分方程式の解法

続いても微分方程式の書籍です。

吉田耕作「微分方程式の解法」


この本は岩波全書で出ていたもののオンデマンド版です。

「解法」というタイトルですが解の存在と一意性の証明なども書かれている本格的な書籍です。普通の微積分の予備知識で読めますが、常微分方程式は1階からn階、偏微分方程式も1階から2階の双曲形、楕円形、放物形まで書かれていてかなり内容豊富です。300ページほどの小さいサイズの本にこれだけ詰まっているので記述は簡潔です。通読しなくても必要な部分だけ読むのも良いでしょう。後で書く予定の同著者の「Functional Analysis」も簡潔で内容豊富ですが、どちらも読んでいて面白いという感じはないです。


Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年7月18日土曜日

私の本棚12 - 力学

次も力学の本です。

ランダウ, リフシッツ「力学」


言わずと知れたランダウ・リフシッツ理論物理学教程の1冊です。

この本はいきなり変分法を使った解析力学に入ります。先に挙げた山内恭彦「一般力学」より行間は広く読むのに苦労する面はありますが、物理的な意味などをちゃんと説明している教育的な書籍だと思います。この後に書くいくつかの本でもそうですが、ロシア系の著者による書籍はただ事実や数式を並べるのではなく、その本質を理解させるものが多いように感じます。

山内恭彦とランダウ・リフシッツは一家に一冊は持っておくべきと思います。


Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年7月17日金曜日

私の本棚11 - 一般力学

物理学の書籍の整理も始めます。

山内恭彦「一般力学」


この本は前半で質点と剛体のNewton力学、後半でLagrangeとHamiltonの解析力学を扱っています。難解な書籍ではないのですが、とても格調高いというか高尚というか、力学をきちんと学べるだけでなく、学術書で学問をしているという雰囲気にも浸れる本です。

力学を軽く流すには重いかもしれませんが、じっくり勉強したい人にはかなりお薦めです。

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一般力学増訂第3版 [ 山内恭彦 ]
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Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年7月16日木曜日

私の本棚10 - 哲学入門(ヤスパース)

続いても哲学の入門書です。

カール・ヤスパース(Karl Jaspers)「哲学入門」


ヤスパースの「哲学入門」も哲学の歴史や過去の哲学者の理論を紹介することではなく、どう哲学するかを中心に書かれた本です。

ラッセルの「哲学入門」が論理的に課題を提起してそれに客観的な考察を加えていく傾向があるのに対し、ヤスパースのほうは自説を説いている印象を持ちます。愛とか超越者とかが多用されているのもそのせいかもしれません。

私としてはラッセルのほうが理解しやすいですが、ヤスパースのほうも一般の人向けに平易な解説をしているので、どちらも読んでみる価値はあると思います。

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Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年7月15日水曜日

私の本棚9 - 哲学入門(ラッセル)

哲学の本も整理していきます。

バートランド・ラッセル(Bertrand Russell)「哲学入門」


哲学者でもあり数学者でもあるラッセルの「哲学入門」は原書のタイトル"The Problems of Philosophy"にも表れているとおり、哲学では何を問題にしてどう考えるか、という観点からの哲学への手引きになっています。

身近な例などを挙げながら物質は存在するか、知識はどう得られるか、真と偽について、哲学の限界と価値などを考察しています。数学者だけあって論理的、客観的に話を進めるので、話題に関心があれば理解しやすいのではないかと思います。

数学や物理などを好む方で哲学にも興味がある方に特にお薦めです。

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哲学入門 (ちくま学芸文庫) [ バートランド・ラッセル ]
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Bien cordialement,
Ermite Parfait