コルモゴロフ, フォミーン「函数解析の基礎」
本書の構成は下記のとおりです。
[上巻]
第1章 集合論の基礎
第2章 距離空間と位相空間
第3章 ノルム空間と位相線形空間
第4章 線形汎函数と線形作用素
第5章 測度論
[下巻]
第6章 Lebesgue不定積分, 微分論
第7章 可積分函数の空間
第8章 三角級数, Fourier変換
第9章 線形積分方程式
第10章 線形空間における微分法の基礎
補遺 Banach環
集合と位相、測度論・積分論などは後の参照目的に概要を羅列しているのではなく、丁寧に説明しているのでその分野の学習にも役立つと思います。それらを利用して函数解析の基礎的な部分を理解することができます。
物理学書ではランダウ、リフシッツ、数学書ではアーノルドなどもそうですが、ロシア系の学者の特徴なのでしょうか、物事の本質、意味を理解させようとする教育的な配慮は本書でも強く感じます。定義-定理-証明・・・が延々と続く本とは違って読んでいて飽きません。
とてもお薦めの一冊、というか二冊です。
現在出版されているのは下記のオンデマンド版のようです。
Bien cordialement,
Ermite Parfait
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