2020年10月21日水曜日

私の本棚45 - 方法序説

 最近読んだ哲学の本は

デカルト, 「方法序説」

有名な「我思う、ゆえに我あり。」の議論にしても、心臓は熱で膨張と収縮をする機械のようなものという理解にしても、かなりシンプルというか雑というか、いとをかしな感じですが、この時代の最先端なのでしょうね。

哲学する態度を知るには分かりやすい本だと思います。

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Bien cordialement,
Ermite Parfait

2020年10月20日火曜日

私の本棚44 - 十五年戦争小史

かなり久し振りに哲学史以外の歴史の本を買いました。

江口圭一, 「十五年戦争小史」

確か大学時代に

木坂順一郎「昭和の歴史(7)太平洋戦争――大東亜共栄圏の幻想と崩壊」

を読んだのですが、失くしてしまい、絶版のようなので、代わりにこちらを買いました。

何年か前にサンディエゴのミッドウェイ博物館に行ってアウェイ感を味わってきましたが、なかなか興味深かったです。歴史に学べとは言いますが、本来学ぶべき人は学ばないのが常で、私が学んだところで意味はないのでしょうが、気にせずに読みましょう。

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Bien cordialement,
Ermite Parfait


2020年10月8日木曜日

私の本棚43 - The Road to Reality

ノーベル物理学賞にRoger Penroseが選ばれました。おめでとうございます。

すでにノーベル賞を受賞している物理学者だと思っていたので、初めての受賞ということでちょっと驚きました。調べたらあのStephen Hawkingも受賞していないのですね。

ということで、反射的に買ってしまったのがこの本です。

Roger Penrose, "The Road to Reality: A Complete Guide to the Laws of the Universe"


目次は下記のとおりです。

1 The roots of science

2 An ancient theorem and a modern question

3 Kinds of number in the physical world

4 Magical complex numbers

5 Geometry of logarithms, powers, and roots

6 Real-number calculus

7 Complex-number calculus

8 Riemann surfaces and complex mappings

9 Fourier decomposition and hyperfunctions

10 Surfaces

11 Hypercomplex numbers

12 Manifolds of n dimensions

13 Symmetry groups

14 Calculus on manifolds

15 Fibre bundles and gauge connections

16 The ladder of infinity

17 Spacetime

18 Minkowskian geometry

19 The classical fields of Maxwell and Einstein

20 Lagrangians and Hamiltonians

21 The quantum particle

22 Quantum algebra, geometry, and spin

23 The entangled quantum world

24 Dirac's electron and antiparticles

25 The standard model of particle physics

26 Quantum field theory

27 The Big Bang and its thermodynamic legacy

28 Speculative theories of the early universe

29 The measurement paradox

30 Gravity's role in quantum state reduction

31 Supersymmetry, supra-dimensionality, and strings

32 Einstein's narrower path; loop variables

33 More radical perspectives; twister theory

34 Where lies the road to reality?

1,000ページを超える大作ですが、数学では複素数の基礎の基礎から多様体、ファイバーバンドルなど、物理学では解析力学、量子力学、場の量子論、弦理論などを扱っているのですから、逆に1,000ページ程度で良く収めたなぁ、と思ってしまいます。

ざっと見た感じでは少なくとも数学科や物理学科の人にとっては難解ではなさそうなので、時間さえあれば通読できそうな気がします。

それにしても、こんな分量の本を良く書けるなぁと感心します。私が現在持っている本でページ数がすごく多いと思うのは、この本以外だと

C.W. Misner, K.S. Thorne, J.A. Wheeler, "Gravitation"

L. Hörmander, "The Analysis of Linear Partial Differential Operators I - IV"

A. Kenny, "A New History of Western Philosophy"

などで、どれも1,000ページ超えです。

昔ちょっと読んだ"Molecular Biology of the Cell"とか"Molecular Biology of the Gene"とかも大部でしたね。

日本人の著書でこれくらいの大作ってあまり見ない気がします。海外の学者の「書く力」は別格なのでしょうか。

Bien cordialement,
Ermite Parfait